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運動しないで薬を飲んで六つ割れ腹筋が手に入る? 【ニュー速】 試訳 [栄養学・食事・サプリメント]

BBCの昨日付ニュース'Gym pill' for a no-work six-packによれば、運動しないで「筋肉をつける」薬が開発されたということである。
 研究している科学者たちは運動をすることなしに筋成長を促す薬を開発することを競い合っているようである。この研究の目的は、筋弱化を防止し、たとえば老化によって筋力が弱っている人や、抗重力筋の緊張のない宇宙空間において長期滞在する宇宙飛行士の筋萎縮を防ぐことが目的であるようだ。このような作用薬はその性質からいって運動選手には魅力的な薬物であるということもできる。

専門家が米誌New Scientistに語ったところによれば、研究チームはこれまで筋成長と筋破壊のメカニズムについて研究を続けてきており、今回の薬の開発はその研究成果ということのようである。

マウス等での実験では、筋小胞体のパスウェイを閉じることによって未使用による筋萎縮やある種の疾患が原因となるような筋弱化に対応できるという。研究によればいくつかの遺伝子がこの関連性において同定されているという。ハーバード大のアルフレッド・ゴールドバーグと製薬会社レジェネロンの合同研究チームは筋萎縮についてアクティブに活動する遺伝子atrogin1とmuRF1を発見したという。またパーデュ大学のチームはerg1と呼ばれる遺伝子について注目をしていたようである。

これらの科学者によれば、マウスにおける試験を終了してもうすぐにでも人における治験の準備ができていると確信しているようであり、これらの薬の効果性について大変な可能性があることを期待しているようである。

これらの薬はその効果性から注目されるものであるが、必然的にスポーツ選手を「誘惑」するものであることも抑えておく必要があるであろう。この薬によって筋サイズを運動負荷なしに維持することが可能となるが、専門家の警告によれば、定期的な運動のもたらすような中長期的な好ましい健康効果というものについては、反応をもたらさないということである。

ノッティンガム大学ポール・グリーンハーフ教授は、筋破壊と筋成長について研究しているが、この薬品の可能性について大変な可能性を指摘し、また、まずは筋萎縮症患者などについて応用可能であるかどうかの試験が優先されるべきであることを主張している。さらに教授は運動選手におけるこれらの濫用の危険性についても触れ、「運動による筋収縮そのものは単純な筋肥大をもたらすメカニズムとしてもっとも強力であって、これを軽視して薬品による筋サイズ維持を試みるべきではないと述べた。またそれに付随した栄養摂取の重要性についてもより接近して考えなくてはらず、炭水化物とたんぱく質の摂取がより重要視されるべきことを指摘している。

筋ジストロフィー患者を支援する団体のジュリア・トーマス博士は、「このような投薬による処置が本当に効果性を持ったものであるかどうかを考えるとき、筋サイズのみならず筋力そのものもその(訳者註:筋横断面積に比してということであろう)が増加するかいなかを確認することが必要とされる」

筋ジストロフィーは遺伝性の筋萎縮性疾患であるが、本薬の開発から、投薬による症状の進行遅延が期待されている。

「薬ビンの中のジム(運動の)」を期待することよりも、深刻なこれらの症状のためにこそこれらの薬が開発されることを期待している、と指摘してこの論評をしめている。


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