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女子における乳サプリメントとレジスタンストレーニングの除脂肪体重とインスリン様成長因子に対する効果【海外最新研究紹介】 [スポーツ]

目的:
過体重女性のレジスタンストレーニング実施時におけるヨーグルトサプリメントの運動前及び運動後の利用による体組成の変化を検討するため。

方法:
体格指数(BMI)平均29.1の±2.1kg/m2の参加者(平均36.8±4.8歳)を、ヨーグルトサプリメント群(YOG;n=15)およびエネルギーの等しいショ糖飲料群(CONT;n=14)にランダム化し割り付け、16週間にわたって運動前後に摂取させた。参加者は、本研究の間、毎日(-1,046kj=約250kcal)エネルギー摂取を減らすようにも命じられた。身体組成は、二重エネルギーX線吸光光度定量法(DeXA法)、腹部周囲径及び矢状直径によって評価された。
筋力は、1-最大反復回数(1RM)で評価された。食事アンケートについては、マルチ・パス・アプローチを用いたNutrition Data Systemソフトウェアを使用して得られた。インスリン様成長因子-1とインシュリン様成長因子結合性タンパク質-3は、ELISAを用いて測定された。

結果:
両群ともに有意な平均体重の減少がそれぞれ2.6±4.5kg(YOG)と1.2±2.5kg(CONT)と観察された。総除脂肪体重は、時間とともにYOG(0.8±1.2kg)とCONT(1.1±0.9kg)有意に増加した。総体脂肪はそれぞれ時間とともに(YOG = 3.4±4.1kgに対してCONT = 2.3±2.4kg)有意に減少していることが観察された。胴囲、矢状直径と幹脂肪は、群差なしで有意に時間とともに減少した。両群はともに、エネルギー摂取量を有意に低下させながら、タンパク質摂取量は維持していた。筋力も時間とともに両群で増大した。ホルモンレベルについては、両群において経時的な変化は見られなかった。

結論:
これらのデータは、レジスタンス・トレーニングが適度なエネルギー制限と併用されるとき、ヨーグルトサプリメントを摂取させても、除脂肪体重の増加には更なる利益をもたらさないであろうことが示唆されている。


キーワード: ヨーグルト、運動、身体組成、ホルモン類

 

出典『国際スポーツ栄養及び運動代謝学雑誌』 In Press, Mar.2011

David Travis Thomas, Laurie Wideman, Cheryl A. Lovelady, "Effects of a Dairy Supplement and Resistance Training on Lean Mass and Insulin-Like Growth Factor in Women"

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ピラテス(ピラーティス)マット・エクササイズおよび従来型エクササイズの腹横筋および内腹斜筋の活動に関する効果:無作為化比較試験【海外最新研究紹介】 [スポーツ]

ピラテストレーニングは、運動および機能的活動中の腹横筋(TrA)と内腹斜筋(OI)という体幹部の筋肉に働きかけ活動を高めるといわれている。


ピラテスの経験がなく疼痛も持たないスポーツクラブクラブ会員34人(平均(SD)30(7)歳)を対象にピラテスマットおよび通常のストレングストレーニングにランダム化して割り付け検討した。被験者は週に2回、指導者のいない条件でトレーニングを行い、8週間にわたって継続した。この両群に対して、TrAとOIの厚みが、ピラテスのエクササイズでいう「インプリント」(腹部のドローイン手技)、「ハンドレッドA」(仰向きで寝て手を少し上げ、股関節と膝で90度の屈曲位をとる)、「ハンドレッドB」(Aと同様だが、頸の屈曲を伴う)、および立位・座位での機能的姿勢において計測された。


ピラテス群では、ハンドレッドAにおいてTrAの厚みが増大した[すべての値は平均(SD)mm]:介入前3.7(1.3)、介入後4.7(1.1)(P = 0.007); 更にインプリントにおいてOIの厚みが減少した: 介入前11.7の(2.8)、介入後10.8(3.5)(P = 0.008)。ストレングストレーニング群では、OI厚がインプリント(P = 0.014)、ハンドレッドA(P = 0.018)とハンドレッドB(P = 0.004)においてピラテス介入群に比べてより大きな厚みになっていた。安静時および機能的活動姿勢においては、両群に差が見られなかった。


ピラテストレーニングはピラテスエクササイズを行った際にのみTrA活性を増加させるようである。 ピラテスを臨床集団に用いた場合、および機能的活動姿勢において如何に深部腹筋の活性化を増加させるかに関しては、今後の更なる検討が期待される。

出典『手技療法2011年4月号掲載予定

キーワード:ピラテス; 運動 ;腹横筋;超音波

Duncan J. Critchley1, Zoe Piersonb2, and Gemma Battersby1 “Effect of pilates mat exercises  and conventional  exercise  programmes on transversus abdominis and obliquus internus abdominis activity: Pilot randomised trial ” Manual Therapy,  Volume 16, Issue 2, April 2011, Pages 183-189

1Academic Department of Physiotherapy, King’s College London
2 Physiotherapy Department, Guy’s and St Thomas’ NHS Trust

PMID: 21075038

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ペース泳を行う際のストローク率低減の効果【競泳最新研究紹介】 [スポーツ]

本研究の目的は、ストローク率(SR)を自発的に減少させた後に運動神経機構が急性的にはどのように応答するのかを異なったスピード、異なった制約のもと(一般的にトレーナーによって用いられるストロークテクニックの改善のためのストローク数制限)行ったときで検討することである。10人の熟練したスイマー(男子8名女子2名、平均400m自由形タイムが短水路世界記録対比男子76.8±3.7%、女子73.3±2.7%)を被験者となり、3セットの疲労困憊に至るまで試技を400mの平均泳速の95%、100%、105%のペースで3回ずつ行って検討した。

最初のセットにおいては、個々のSRが連続的に計測され、平均化された。第2セット(Fixed)では、被験者は個々のSRを維持するように制約されて泳いだ。第3セット(Lowered)では、個々のSRが5%低下するように規制された。試技のそれぞれのトータルタイムとアームストローク相の持続時間が測定された。

結果は、FixedセットからLoweredセットに向けて試技全体の継続時間は低下した(p<0.05)。被験者は推進力が出ていないアーム相でより多くの時間がかかるようになった(増加率は8.6~13.2%の範囲であった; p<0.05)。また推進アーム相の持続時間はLoweredセットでも有意には変化しなかった。相運動時間の低下は、おそらく普段とは違う筋肉が動員されたことによってひきおこされたものと思われる。

泳技法の変化に関しては、FIxedセットにおいて推進力の大きさと効率が増大していることが示唆され、また両腕の推進相の間、抵抗増大を抑制するような身体のストリームラインに関しても改善が見られた。

結論としては、これらの結果はトレーニングセットの技術的な利点を意味づける上で考慮に入れられるべき問題であり、こういった制約をトレーニングスケジュールの中で用いることの有益性を示唆するものである。

出典『ストレングス&コンディショニング研究雑誌』 2011年2月号

論文要旨

Alberty, MR1, Potdevin, FP2, Dekerle, J3, Pelayo, PP1, and Sidney, MC1. Effect of stroke rate reduction on swimming technique during paced exercise.
J Strength Cond Res 25(2): 392-397, 2011-

Laboratory of Human Movement Studies, University of Lille, Ronchin, France; 2Research Team in Sport and Society, University of Lille, Ronchin, France; and 3University of Brighton, Eastbourne, United Kingdom.

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